ん?ブラジルはクローリング・ペッグ制という名前の管理フロートで、適宜レートを
政策的に(物価上昇率で適宜調整する)変えるだけの、固定相場類似制度だよ。

ブラジルは資本移動規制とドル固定していた関係で金融政策は放棄状態。
米ドル建て債務を抱えていたところで、米国の利上げがあって、固定相場を維持できなく
なってなし崩しに通貨暴落してハイパーインフレって流れだよ。

この状態から固定相場に復帰するには、原資が必要。再固定宣言しても、資金の裏付け
がなければ、更に売り浴びせを招くだけ。そのために、IMFや2国間のSWAP協定がある。
要するに、IMFや他国からお金を借りる事で、売り浴びせに対してびっくり水をくらわす。

自由落下中は、固定できないので、なし崩しに変動相場になるけど、まあ、下り最速で
必殺溝落としとかやってるレベルの落ち方なので、一旦大きくアンダーシュートする。
そのタイミングで他国の援助で潤沢な資金の下で固定相場に復帰すれば、今度は売り方
が大損するので、瞬間的に為替は安定する。

メカニズム的には何も不思議な事は起きていない。