中国側と回収作業の協議に入っているインドネシア側は、これまでの調査から「KRIナンガラ402」の艦体が横たわっている水深850メートルの海底が実は平坦な地形ではなく、かなり急な「崖の斜面に引っかかっている状態」であることがわかったとしている。
 このため、引き揚げ回収作業には、さらなる深海への艦体の落下を防ぐために細心の注意が求められる、としている。
 深海に限らず海底から艦体を引き揚げる際には、強靭なロープを艦体などに固定する必要があり、専門技術を有するダイバーとロボットによる作業になるという。この工程が今回の回収作業の最大の焦点となるとみられている。
 というのも、当該海域の最大深度は1590メートルといわれ、下手をすればそこまで艦体がさらに沈んでいく可能性も否定できない状態という。
 さらにインドネシア海軍関係者は、すくなとも3つに破断しているという「KRIナンガラ402」に魚雷3本が残されていることを明らかにした。同艦は最大で8本の魚雷が搭載可能だが、事故時は3本搭載しており、その魚雷の状態が海底でどうなっているか不明で、わずかな衝撃で爆発する危険性も否定できないことから、今後の回収作業では最大限注意する必要があると指摘している。
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