独、日本と情報保護協定締結へ 安保でアジア関与強化
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021031800942

ドイツが、日本と軍事機密を共有し、漏えいを防ぐ「情報保護協定」を近く正式に締結することが分かった。
来週にも日独関係者が出席して東京で署名する方向で調整を進めている。複数の関係者が明らかにした。

ドイツ、中国偏重の政策転換 「異質な国」と警戒―多角外交で日本重視

ドイツは昨年9月、中国偏重を見直すインド太平洋地域での外交・貿易指針を策定し、同地域へのフリゲート艦派遣を
計画するなど安保面でのアジア関与を強化。今回の協定締結もその一環となる。

日本にとっては、これまで防衛装備品輸出の障害となっていた機密情報の共有が容易になり、輸出を後押しすることが期待される。

情報保護協定は、メルケル首相が2019年2月に訪日した際、当時の安倍晋三首相と締結で大筋合意。
ただ、日独の法解釈の違いなどにより交渉が長期化し、正式な締結が遅れていた。
日本は既に、米国やオーストラリアなどと情報保護協定を結んでいる。

日本は、ドイツが25年をめどに予定している哨戒機更新を機に、国産哨戒機「P1」の売り込みを図っていたが、
ドイツは昨年、「日本との協力が欠如している」としてP1を調達候補から除外。

情報交換の仕組みが整っていなかったことが、高度な機密情報を扱う哨戒機採用を妨げる一因となっていた。