黒人が圧倒的に多く職質・逮捕される理由は「黒人の犯罪者が多いから」
https://diamond.jp/articles/-/246450?page=3

“The War on Cops”でマクドナルドは、この主張を裏づける大量のデータを提示しているが、ここでは黒人圧死事件のあと、今年6月2日にウォールストリート・ジャーナルに寄稿したマクドナルドの記事“The Myth of Systemic Police Racism(組織的な警察の人種主義という神話)”から最新のデータを挙げておこう。

 マクドナルドは、「銃も携行せず抵抗もしていない容疑者を死に至らしめるような警官の制圧行為はけっして正当化されるものではない」と断ったうえで、アメリカの警察が人種的偏見に支配されているとのリベラルの批判にはなんの根拠もないとして以下の「エビデンス」を提示する。

・2019年に警官が射殺したのは1004人だが、そのほとんどは容疑者が武装しているか、危険なケースだった。そのうち黒人は235人でおよそ4分の1を占めており、この割合は2015年以降変わっていない。
・2018年の最新のデータでは、黒人は人口の13%を占めているが、全米の殺人事件の53%、強盗の約60%にかかわっている。警官に射殺された黒人が全体の4分の1というのは、犯罪率から推計される人数よりもむしろ少ない。
・2019年に警官が銃をもたない黒人容疑者を射殺したのは9件だが、銃をもたない白人容疑者の射殺は19件だった。2018年には7407人の黒人が殺人の犠牲となったが、9件の警官による射殺は0.1%程度の比率しかない。その一方で、警官が黒人に射殺される件数は、銃をもたない黒人が警官に射殺される件数の18.5倍にのぼる。
・2019年に出版されたThe National Academy of Sciencesによる「警察の組織的偏見」についての調査レポートでは、人種グループにかかわらず、警官が暴力的容疑者と遭遇する率が高くなるほど、そのメンバーが警官に射殺される確率が上がることが明らかになった。調査レポートは、「警官による射殺に、黒人に対する明らかな不平等の証拠はなかった」と結論している。
・2015年に司法省がフィラデルフィア警察の記録を分析したところ、白人の警官は、黒人やヒスパニックの警官に比べて、銃をもっていない黒人を射殺する割合が低いことがわかった。

 これらをまとめるならば、「犯罪発生率の高い地域をパトロールする警官は犯罪者と遭遇する可能性が高い」