要塞の進化を怠ったのは日本の話

アメリカだと、真珠湾前には沿岸砲兵用にSCR296レーダーを配備していた
標高のある陸地、更にタワー上に設置していたので見通し範囲は戦艦よりも広く、探知距離10万ヤード
イギリスでは沿岸砲用の弾着観測専用レーダーを実用化し、ヴァンガードにも搭載している

その日本の対馬要塞でさえ、日本海への水上艦侵入は最後まで阻んだ
要塞はシステムで、機雷との組み合わせで潜水艦の海峡通過も防ぐが、バーニー作戦で日本海での潜水艦ウルフパックによる通商破壊が実現したのも機雷を探知できる新型ソナーが装備された45年6月になってから

飛行機による船舶攻撃や港湾への機雷散布で通商破壊はできるようになったし、都市攻撃も戦略爆撃で事足りるので、水上艦を敵沿岸に接近させる必要がなくなったのは確か
これに連動して要塞の存在意義も薄れていったが、裸の沿岸都市であれば、釜石や室蘭のように爆撃より強烈な艦砲射撃を受けることになる