>>670
独米英仏の平甲板型新戦艦はどれも舷側乾舷の下半分はその厚い舷側甲帯の上半分で覆われている(軽荷計画時ですが)のに対し、
WW1船首楼型のフッドは常備でも最初から舷側甲帯が水没してるでしょ。
もっとも、フッドの装甲重量はその長大なバイタルの割にWW2条約艦に毛が生えた程度の重量しかなく、しかもその長バイタルの
乾舷の大部分を5〜7インチ厚で覆うなどと云う漫然防御なもんだから、水面上の舷側防御は実質最大7インチ厚しかなく、要するに
水平だけでなく舷側の垂直防御からして既にヤバイ訳で。

これは自分の単なる当て推量だけども、このフッドの機関区断面図の中央右下、バーベットの基部に隣接する正方形に見える区画は
中小口径の弾薬搬送経路で、水平に近い弾道の砲弾に7インチ装甲帯をあっさり貫徹されるコース上に位置するだけでなく、後方階下
には高角砲および主砲弾火薬庫がある。

https://i.pinimg.com/originals/8f/95/a8/8f95a86b16d7bc03a6fc419671b6223f.jpg

海戦で被弾しやすい横っツラの防御こそ周到な日独米英仏伊の新戦艦に比べれば、水面下の装甲帯にしか期待出来ないフッドのような
WW1英式巡戦のようなバクチまがいの防御こそ、むしろ「イチかバチか」防御の名が相応しいと思いますが。