>>930
上で書いたように、無反動砲を大口径長射程化すると発射薬の無駄が多くなる。
それと、後方噴射のことを考えると、(「発見されやすい」はまあ置くとしても)、曲射(間接射撃)するには砲尾の後ろを大きく掘り下げないといけない。
そうでなければ曲射のために砲身を上向き(=砲尾が地面に近づく)にすると、後方噴射が流せないと噴射が地面に反射して砲の周辺にあるものを吹き飛ばすことになるからだ。
大口径長射程にして発射薬の量が増えるとこの危険がどんどん大きくなる。

となると砲兵陣地構築するのが面倒になるし(地面掘り下げる手間が増える)、砲員も発砲の瞬間は少し離れてないといけない。
1発撃つたびに砲から離れて隠れなきゃいけないのでは、連続的に速射できない。

通常砲に比べて軽いから、といっても1台の牽引車で2基3基と連ねて牽引することは難しいので、結局同規模なら同程度の門数(大砲の数)しか装備できない。
そうなると同じ規模の通常砲装備の砲兵隊に比べて単位時間あたりの発射速度(発揮火力)が低くなってしまう。

自走砲に多連装に搭載する、というのも、「そこまでするなら多連装ロケット弾発射機積んじゃえばいいんじゃない?」ということになってくる。
精度の問題はあるにしても、ロケット弾なら無反動砲の多連装に対してさらに一度の発射数を多くできるだろう。

なのでどうしても「できるけど、やるほどに価値があるかどうか・・・?」になってしまうのだ。