――5月7日(金)に全国ロードショーされる『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』に期待していること
期待していない理由は、ものすごく簡単なことで、制作スタジオが
劇場版『Gのレコンギスタ』と同じだからカット袋が動いている雰囲気が見えてきたんだけれども、
「1年前にあがっていなきゃいけないものが、なぜいまだにあがっていないの?」って……。
それは期待できないでしょ?(笑)。

―『閃光のハサウェイ』に対しての思いは?
思いはありません。どうしてかというと、2つ理由があって、1つは小説版「閃光のハサウェイ」の
ストーリーを思い出せなかったから。2つ目は、僕の立場として、ガンダムという作品は、
僕の中では”戦記物”なんですよ。だから、映像化を聞いた時は「えっ」と思ったけれども、
内容を思い出せなかったから、ったらやってくれる人がいるならば「どうぞ」と言ったのです。
それでも、僕が許諾した時にプロデューサーが安心したのか、「閃光のハサウェイ」の話を
僕にしてくれました。「すごく現代的な話なんですよ、それ覚えてないんですか?」と聞かれたけど、
「覚えてない」のです。
『Gのレコンギスタ』を始めた時にハッキリとあったのは、「地球で戦争をやるスペースが
もう無くなっているのでは?」「地球自体に余力がないのに、なぜそれで戦争ができると
思っているのか?」。空母をつくっても、爆撃する場所はあるのか?と問うたときに、
今そんな場所はないんです。「そんな暇があったらさ…」
っていう話がなぜ出てこないのか、と僕はずっと不思議だと思っています。
今の政治家や経済人、軍人が「なぜそういう戦力を必要としているのだろうか?」
「リアルに戦争を考えているのだろうか?」という現実を見ていった時に、
「戦闘行為というものは何を意味するか」をそろそろわからなくちゃいけない。
とはいえ、”戦記物”というと、もうガンダムでしか見られなくなってしまっている。
だから、なぜみんながガンダムを見たがるのかというと「ガンダムでしか戦記物は
見られないから」ということなのだと、ここ3年くらいでこの考えが固まりました。

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世の中、第三次ソロモン海戦よりもソロモン攻略戦の方が詳しい人がいるかもしれんしな