>  5  機動師団は歩兵を主体とし対機甲戦の遂行を主眼とするも一般部隊との戦闘をも有利に遂行し得る如く考慮して其の編制を決定す
(中略)
>  但し機動師団及軍直轄部隊は平時其の一部を欠くことも得せしむ

機動師団の編制を何となく予想してみる
主要体系によれば自動車化師団の区分で甲と乙の二種類が存在し甲編制については実質的な機械化歩兵師団だったと推測される

●師団歩兵
  一号軍備の段階で三単位化を推進しているのでおそらくは三個連隊規模
  一般師団と同様に 師団 - 歩兵団 - 歩兵連隊 の結節を採用しているのかは不明
  自動車化師団の甲編制は装甲兵車の配備を予定していたが全装軌のホキは戦車師団優先で半装軌のホハが主力になっていたかもしれない

●師団砲兵
  自動車化師団の甲編制は自走野砲・自走10H・自走15Hの組み合わせで同乙編制は機動野砲・機動10Hの配備が予定されていた
  甲編制は一般師団の優良編制に範を取るのであれば自走野砲・自走10H混成の三個大隊と自走15Hの一個大隊から成る機動砲兵連隊
  乙編制は機動野砲装備の二個ないし三個大隊と機動10H装備の一個大隊から成る機械化牽引の野砲兵連隊だろうか
  戦車師団と自動車化師団の甲編制については自走15H実用化までの暫定処置として機動15Hが一時配備される可能性もある
  ……何故か乙編制の配備先に機動15Hの指定は無いが記述漏れだと思いたい

●師団捜索部隊
  自動車化師団の甲編制は軽戦車と砲戦車の配備が予定されていたことから戦車師団の捜索隊と同様の編制を採用していた可能性がある
  ちなみに直協戦車(突撃砲)は自動車化師団の配備予定に無いため仮に師団戦車隊を発足した場合でも充当される確率は低い

●師団直轄対戦車砲部隊
  自走式対戦車砲の師団配備は戦車師団のみとなっているため機械化牽引の重速射砲が充当されただろう

●師団防空隊
  自走式高射砲や自走式高射機関砲の配備先は戦車師団のみとなっているため機械化牽引の高射機関砲が充当されただろう
  なお一般師団と異なり自動車化師団には八高を含む高射砲の配備も構想されていた模様である

●後方支援部隊
  後方機関の刷新が一部に留まる一般部隊と違って機甲兵団への配属が予定されていたのでおそらく全て自動車化している