>>565
グスタフ・アドルフの散兵梯団戦術は、中世でも戦国でもなく近世に分類されるし、それ以降のオランダもまた同様。カウターマーチは近世の産物だ。
一応補足しておくと、鉄砲ではなく孥を用いた三段・多段撃ちは古代から中世にかけての中国で行われたが、少なくとも長篠の戦いでの三段撃ちは疑問視されている。

理由は、数で優勢な上に野戦築城を行った長篠の戦いでは、三段撃ちを行う必要がなく、また武田騎馬隊も言われてるようなものではなかったから。
更に近世の戦列歩兵は甲冑を着用していないが、戦国時代の足軽は、簡単ながらお貸し具足と脇差、陣笠で武装しており、カウターマーチは不可能と思われるから。

実際に歴史考証家の故・名和弓雄が、長篠で、当時と同じ気候で、当時と同じ武装をさせた上で実験した際は、わずか5ローテで疲れ切って動けなくなった。
種子島銃の発射速度を1分に1発として、3段×5発でわずか15分しか戦えない! そんな状態では戦になる訳がない。鍛え上げて乗り越えるとかのレベルでは無い。

また戦争には金が掛かり、同時代のロングボウでは矢一本の値段が現代で2千円以上に相当し、
https://togetter.com/li/1450742
鉄砲の弾代(鉛弾を火薬込み)は、大阪の陣当時までいっても矢の5倍掛かった。
https://togetter.com/li/1450742
計算すると、鉄砲が3千丁あって5ローテ斉射したとしても1万5千発、(絶対に無理だが)一発1万円で済んだとしても1億5千万円が吹き飛ぶ。わずか15分で!