>>658
 むしろ砲塔天蓋に当たった奴は成績が良くないようです。
 開戦時のコロラド級とテネシー級の主砲塔天蓋は5inしかありませんから3千mから投下すれば6in貫通できる筈のカタログデータ的には余裕の筈です。
実際にはウエストバージニアの砲塔を貫通した1発は崩壊して不発、テネシーの砲塔を貫通した2発のうち1発は貫通したものの爆発は不完全に終わり、
もう1発は中央砲身にヒビを入れるにとどまりました。(崩壊したか完爆しなかった?)

 800kg徹甲爆弾の貫通力試験は均質甲鈑に対して行われています。概算ですが高度3千mから投下した場合の※撃速251m/s、FM1.2ですから152mm(6in)の貫通で計算上も妥当です。
※239.3m/sとする説あり。
 もし船体の水平装甲(均質甲鈑)に当たればカタログデータに近い貫通力を発揮する可能性が高いはずです。
(早爆など信管に問題がなければ)
 しかし米戦艦の砲塔天蓋が表面硬化甲鈑だった場合は条件が多少変化するはずです。
800kg徹甲爆弾は図面上、戦艦の徹甲弾より横方向がやや薄く見えなくもありません。均質甲鈑に対しては問題なくても、表面硬化甲鈑に対しては少し苦手であった可能性もあるかも知れません。
(表面硬化甲鈑に対しては試験された形跡がないので断定はできませんが)

 戦艦に命中した8発のうち、砲塔に当たった上記3発を除く5発はきちんと水平装甲(均質甲鈑)に威力を発揮したんじゃないでしょうか。