>>179
>台湾はF-16Vを受領中ですが、
>どうしてF-15E系列やF/A-18系列をさしおいて、
>F-16Vに決まったのでしょうか

国連の常任理事国の座を巡って中華人民共和国と中華民国で争いがあって、中国大陸を代表しているのは中共だよね、となったのが1971年のアルバニア決議。
日米は安全保障理事会の常任理事国の席だけ明け渡して台湾が国連に残れるよう画策したが、評決がでたところで蒋介石がブチ切れて自分から国連を脱退すると宣言した。
当時は対ソ包囲網で中国を抱き込むことが利益と思われていたから、台湾と一緒に中国に突っかかってくれる国はどこにもなかった。
アメリカもベトナムから足抜けするのに、北ベトナムを援助してた中国を早々に取り込まなきゃいけなかったし。

70年以前はアメリカの援助べったりに加え、それ以降は売り手がいないので台湾軍の装備はアメリカ製の供与と購入、台湾の独自改良がほとんど。
それ以外の大型装備というと、フランスから買ったミラージュとラファイエット級、オランダから買ったヴァールドヴィス級潜水艦くらい。
武器取引としてはカナダのレーダーやドイツの魚雷、ディーゼルエンジン、イタリアのFCSや76ミリコンパクト、日本やデンマークのF-104とかもあるけど、消耗品だったりコンポーネント単位だったり部品取りだったり。

>また第三国からの中古F-16AB転売や
>ラファール、タイフーン、クフィルの欧州勢など、
>アメリカ以外からの売り込みは、なかったのでしょうか

中国は「中国大陸を代表して常任理事国となる国はどこか」であるアルバニア決議のあと「ひとつの中国」ってのを世界中に念押しして回った。
そしてこれに逆らうと全力でいやがらせを始めるので、どこも中国をブチ切れさせてまで武器を売らない。
アメリカは台湾関係法という「国内法」を作って、事実上の軍事同盟を維持した。なので、台湾の武器購入はアメリカが金玉を握っている状態。

F-16も中国がうるさく言うので1997年にもなって渡すのは古いA型ですよブロック20ですよという体ではあるが、実際は当時の改良計画MLUを最初から適用した実質C型の新造機だったけど。
2006年に66機の追加購入を中国に邪魔されてはアップデートを重ねるってのを繰り返していて、V型もその結果できた。邪魔された66機もV型の新造機に振り返られている。