16日に群衆が殺到したのは、前日夜に米軍機に乗り込み、国外脱出に成功した人々がいたからだ。カブール大学の学生エリアス・カユミさん(21)もその一人。
カユミさんによると、首都を包囲した武装勢力タリバーンの戦闘員が市内に展開し始めた15日午後7時ごろ、空港を警備する政府軍が退散した。その隙に空港内になだれ込んだ数千人が、離陸直前の米軍機に駆け込んだという。

脱出先の中東カタールで16日午後、朝日新聞の電話取材に応じたカユミさんは「『タリバーンが迫っている。助けてほしい』と
お願いしたら同乗を許してもらえた。ビザや旅券はいらず、少なくとも5機に2千人以上が乗った」と振り返った