国際テロ組織やその構成員には、冷戦時代には米ソ超大国の庇護を受けていたり、あるいはその系譜をひく存在であることが多い。冷戦時代にはソ連に(アメリカに)対抗することが最重要だったから、それ以外のことはあまり重視しなかった。
冷戦後、なかんづく911後に対テロ戦争がメインになってからは国際テロ組織とテロ支援国家が主敵となり、その構造の中では中国もロシアも友好国とまではいかなくても、敵味方に分けるなら味方と言って良い存在だった。大規模テロを抑止するという利害を共有していたからだ。
今後米中冷戦が国際関係の基軸になるとしたらテロ組織は主敵ではなくなり、米中超大国が互いに子飼いのテロ組織をけしかけあう時代がまた来るかもしれない。そういう意味では、タリバンをうまく手懐けられるかどうかは一つの試金石になる。