ドイツの銃器史をみて残念に思うことが一つある。
それはドイツの銃器産業の聖地たるチューリンゲン州がソ連軍占領下に置かれたことである。
チューリンゲン州はハイテク銃器産業があった場所で、その州は元々米軍が先に占領していたはずなのに、
会談の結果、ソ連軍に渡してしまったのである。そのおかげで、ドイツひいては西側の銃器技術が
遅れることになったのだ。ドイツの有名な銃器技師ヒューゴ・シュマイザー技師もチューリンゲン州にいた。
彼はStg44を開発した優れた技師だったのだ。その彼もソ連軍に拘束されてしまった。
これでチューリンゲン州の銃器技術は台無しになったのである。
もし、チューリンゲン州が米軍占領下であったなら、銃器産業は素早く復興し、優れた銃器が数多く
生み出され、ドイツの銃器的な国益につながったのはいうまでもなく、西側にもその恩恵が来たはずである。
ソ連はチューリンゲン州が手に入らなければAK-47を開発出来なかった可能性もあり、SKSで止まっていたはずである。
それを思うと本当に残念である。
チューリンゲン州が米軍占領下であったなら今頃は、ヒューゴ・シュマイザー技師の
シュマイザー社が存在して、マウザー社やH&K社に匹敵するブランド力を誇ったに違いない。
シュマイザー社が存在していたならば、どんな銃器を開発し続けていただろうか。本当に気になるのである。
同時に、マウザー社やH&K社が西側連合軍の占領下に存在して本当によかったと思う。
だからこそ、優れた銃器が開発出来たのである。