>>955
T-34の前任は快速戦車のBTではなく同じ「中戦車」にカテゴライズされているT-28
構造的にはBTの発展型だとしても分類と運用はT-28と同じ中戦車の方だった
重戦車がT-35→KV、中戦車がT-28→T-34、軽戦車がT-18→T-26→(本来の計画では)T-50というラインがあって
BTは騎兵の機械化を実現するためトハチェフスキーが採用したイレギュラー枠で、重・中・軽戦車の本流から外れている

でもってソ連の「中戦車」とはT-28もT-34も前線突破と後方への突進を単一車両で両方やる物
T-28はイギリスの中戦車Mk.Vを多砲塔という特徴から基礎コンセプトまで模倣した車両だが
この中戦車Mk.Vは塹壕を突破した後そのまま前進し後方司令部を突く、前線突破能力と機動性を両方併せ持つ高性能試作中戦車
Mk.Vは高すぎて大恐慌下のイギリスでは3両試作されただけで終わったが恐慌の影響が小さかったソ連は高価なT-28を量産した
そのT-28の陳腐化が見えて来た頃、タイミング良くBT後継候補のA-20の火力と装甲が段階的に強化されてきていたから
快速戦車ではなく中戦車の方の後継にするのに相応しいと回されてA-32から生まれたのがT-34