>>178
射程数十キロなら現代の魚雷でも到達可能だが、それが射程数百kmとなると現代では「徘徊型兵器」に分類されるもので
水中UAVの進化系として、これから実用化されるかもしれない攻撃兵器の一種となる
(既にロシアのポセイドンがこれに該当するが)
ただし、それが「魚雷」と見なされるか「浮遊機雷」の一種と見なされるかで、国際法で使用に制限が付く
もし浮遊機雷と見なされた場合は、ハーグ条約8条に於いて原則使用禁止な兵器である
又は自走化した機雷、すなわち広義に於いて魚雷と同種であると見なされた場合でも以下の解釈から使用に制限が付く可能性がある

ハーグ条約で浮遊機雷の原則禁止を謳う理由は以下である
・軍事目標へ必ずしも指向しない浮遊機雷の使用は、軍事目標主義とこれに由来する区別原則・無差別攻撃禁止の規則に反するからであり
 ハーグ条約8条3号で規定する、命中せずに無害とならないまま浮遊している魚雷の使用が禁止されているのも、当該魚雷は浮遊機雷と
 同視と見なされるため、その使用は無差別攻撃禁止の原則に反する効果を生み、それ故に終局的には軍事目標主義に反するためと解釈される

現代産まれつつある徘徊型無人兵器が「ハーグ条約で謳う軍事目標主義に反する兵器、すなわち区別原則・無差別攻撃禁止に抵触する兵器か」は
現代でも既に物議を醸しており、故に魚雷であっても、原則論として発進地点を離れた後無差別に被害を及ぼす兵器となってはならず、目標を
外れた場合は直ちに無害化されなければならないと規定され(推進力を失った魚雷は直ちに沈まなければならないのはこの規則故)、超々ロング射程
の徘徊型水中攻撃兵器が誕生した場合、「無差別兵器なのか?」「ターゲットを軍事目標に特定出来るのか?」「いつ、どの時点で無害化されるのか?」
などが議論の焦点になると思われる。