山本五十六は真珠湾の主力艦撃沈で敵の士気を損なうことができる、と誤解していたのが痛い
さもなくば一航艦をハワイへの行き帰りで2週間もお留守にはしなかっただろう

一航艦が南方作戦に参加してくれれば初日にフィリピン、2日目にマレー、3日目に蘭印の敵航空隊とABDA艦隊がサッパリ消え去ってしかも損害は29機には達しないだろう

史実の配置だと、フィリピンの航空撃滅戦は1日あたり主要な飛行場の一部しか攻撃できず成功は単なる幸運だしABDA艦隊にもかなり逃げられ、確実性が低すぎる
もしハワイ作戦で空母を喪失すれば敵は空母優勢となり内南洋に進出できる
もしハワイ作戦の結果、最初の2週間、南方作戦で味方の基地空が負ければ敵はそのままフィリピンとシンガポールを根拠に攻め上がってくる

だがもし、ハワイ作戦なんてやらなければ?
南シナ海で一航艦が給油艦と活動してれば、南方作戦に不安はなく、資源地帯を占領できる
敵がマーシャル、カロリンに来ても最大でも5日くらいで到着するから、守備隊が飛行場を5日持ち堪えれば基地空との戦いと上陸支援に疲れた敵艦隊を撃破できる
しかも開戦後すぐに敵が内南洋に来れば空母は我が方が正規6(と特空母3)敵は正規3と倍以上で楽勝だし肝心な最初の1週間は南方作戦に一航艦が参加できる
敵が我が方と空母で互角になってから来るとすれば太平洋艦隊との合流後だから南方作戦はもう終わってからの漸減邀撃、しかも空母が伝統的な10対6ではなく10対10という有難すぎる状況

真珠湾の主力艦撃沈でアメリカが一気に意気消沈というウルトラCが効かない場合、ハワイ作戦は益少なく本土決戦すら招きかねない愚挙
山本五十六は戦略的なことではなく兵器開発か戦術の専門家であるべきだった