>>647
駆逐艦より大きな巡洋艦や戦艦といった水上戦闘艦がもう作られず、かつ駆逐艦の排水量が1万トンにもなったご時世において「贅沢で高価な大型艦であるモダンな設計の駆逐艦」より相対的に小さい水上戦闘艦が(たとえそれがかつての駆逐艦よりも排水量が大きくても)フリゲートやコルベットにされているケースがほとんどではなかろうか。
ワシントン海軍軍縮条約みたいな国際的な線引きも無いので、それぞれの海軍で「これは駆逐艦、これはフリゲート」と言ったら、それが公式になる。

カナダ海軍は60年代に計画したイロコイ級駆逐艦の後継はハリファックス級フリゲートだけど、排水量はほとんど変わらず、乗員数も同じ。
伊仏で計画したホライゾン級防空艦はイタリアでは駆逐艦、フランスではフリゲートになるが、フランスはフリゲートをプレミアランクとセカンドランクに分けていて、プレミアランクにはNATOペナントのD、セカンドランクにはFを割り当てている。セカンドランクは現在のところラファイエット級のみとなる。戦後の米英海軍は駆逐艦とフリゲートの二本立て。
西ドイツがフリゲートとして計画したMEKOは、最初期に360の準同型艦をアルジェリアとアルゼンチンに売ったが、アルジェリアではフリゲート、アルゼンチンでは駆逐艦に分類された。

>やっぱりお金の問題ですか

「贅沢で高価な大型艦であるモダンな設計の駆逐艦」が買えない、作れないところは外国から新規建造でも中古でも予算にあった船を買ってくるわけだけど、売り主のほうでペリー級フリゲートです、MEKO200フリゲートです、ラファイエット級フリゲートです、2x型フリゲートです、と言ってると、だいたいは売却先でもフリゲートになるから、世間でフリゲートと呼ばれる船は増えるけれども、それが前に駆逐艦を買ったときよりも財政的負担が軽いことを示すかどうかとは、また別の話という。