>>604
>「発着艦能力を考えれば全通甲板の方が優れているが全通甲板にすると左翼がうるさいから」

全通甲板の空母がほしかったのではなく、駆逐艦サイズでヘリの運用能力が欲しかった。
建造順でいうと50年代末に予算が成立したイタリアのアンドレア・ドリア、同時期に3000トンでシーキング積むぞと決意したカナダのサンローラン級のDDH改修、計画初期にはSAMや対潜兵装が検討されていたフランスのジャンヌ・ダルク、1万トン弱まで拡大しても全通甲板ではないイタリアのヴィットリオ・ヴェネトと「航空巡洋艦的配置」のフネは他所にもあるし、アメリカだってDASHを諦めてLAMPS搭載艦に移行している。

>また、おおすみ型輸送艦で海自史上初の全通甲板を持った時には

理屈で言うならヘリパッドより前方は、露天とすることで建造費をケチった車両甲板であって、航空機のための全通甲板ではない。
1981年から輸送艦の代艦の話はずーっと出ていたけど何度も先送りされている間に冷戦が終わって1991年頃には国際緊急援助隊の話も出てきて、社会党はこの時点で大型輸送機、大型輸送艦の調達が軍拡に繋がると反対していた。
国会議事録では社会党も共産党も予算で文句つけているが、話が浅い。全通甲板の予想図見て1500トンの代艦なんだから1500トンで新造しろ、いや撤回しろ、くらいしか言えないようじゃ大蔵省が予算を認めた時点でどうにもならん。

>>606
>(陸軍出身の海原治は日本の国防は専守防衛に徹した陸上兵力主体で海空はできるだけ小規模にという主義で、海空の新装備にはことごとくと言っていいくらい反対していた)

海原はもともと内務省の人間で、陸軍に入営しているが主計中尉まで昇進したあと終戦で予備役主計大尉で復員、即、高知県渉外課長に就任し、内務省解体後は警察庁に異動、警察予備隊、保安隊、自衛隊の設立に関わったのち、中曽根に「お茶汲み」と面罵されて失脚するまで権勢を奮った人物ではあるが、骨の髄まで内務官僚であって、陸軍出身だから陸上兵力主体に考えて…なんてことはなく、偉大なる内務省の後継である警察庁より格下の防衛庁の所管である陸海空自衛隊全部を削ろうとしていた。
海原の言うとおりにしていたら、61式はまともな装甲を持つ36トンの90ミリ砲搭載ではなく、M24を国産化したような75ミリ砲搭載の20トン戦車になるはずだったし。