中国のほうが強い
>>928
何度か同じ内容を繰り返すと、ドローンは夜の闇に消えていったー。
まるでジョージ・オーウェルのSF小説『1984』で描かれるような世界だが、これはフィクションではない。人口約2600万人を誇る中国最大の経済都市・上海で起きている出来事こ。この異常事態を撮った動画がSNSで出回っている。
新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中国では、上海をはじめとする45都市でロックダウン(都市封鎖)が行われている(4月22日現在)
この2年間、世界中が新型コロナの対応に苦しむ中、中国だけは感染の封じ込めに成功してきた。
感染爆発が起きたのは、新型コロナの震源地・湖北省武漢だけだった。なぜ今になって、このような事態に陥っているのか。
「いまや、どの国も新型コロナと『共存』する道を選んでいるのですが、中国だけは徹底的にウイルスを封じ込める『ゼロコロナ』政策を進めています。これが、症状は比較的軽いが感染力が非常に強いオミクロン株が出現したことで、立ち行かなくなってきたのです」(ジャーナリストの福島香織氏)
全市民に強制的なPCR検査を繰り返し、一人でも感染者や濃厚接触者が出たら即座に隔離。彼らがいた居住地域一帯を封鎖し、感染を抑え込む。
この「ゼロコロナ」政策は、無症状感染者が多いオミクロン株と相性が悪いと言わざるを得ない。
感染者数が爆発的に増えた上海では、3月28日から順次ロックダウンが行われた。当初は4月5日に解除される予定だったが、感染者数が抑えられず、延長に延長を重ねた。解除された地域は少しずつ増え始めているものの、都市封鎖が長引く地域では冒頭に紹介したような阿鼻叫喚の光景が広がっている。