国連で演説するプーチン大統領(GettyImages)
(翻訳)
尊敬する代表の皆さん!尊敬する国連事務総長殿!尊敬する各国首脳の皆さん!紳士の皆さん!
 国際連合の70周年は、歴史と我ら全員の将来を考えるのによい機会です。1945年、
ナチズムを打倒した諸国は、戦後世界の秩序を築くべく努力を結集しました。
 思い起こしたいのは、国家間関係の原則に関する重要な決断と、国際連合の創設に関する決断は、
我が国のヤルタにおける反ヒトラー連合の首脳会談で採択されたということです。ヤルタ体制は、
この星で20世紀に起こった二度の世界大戦に出征した何千万という人々の生命に実際に敬意を払ったものであり、
過去70年間の過酷で劇的な出来事の中で客観的に人間性を保つ助けとなり、世界を巨大な波乱から救ったのです。
 国際連合は、その正当性、代表性及び広範さにおいて比類なきものであります。たしかに過去、
国連の場においては少なからぬ批判がありました。これは効率性の不十分さを示すものであり、
特に国連安保理のメンバー国間では重要な決定に関して覆いがたい対立があります。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5458

 この疑惑は的中し、やがて蒋総統は、三月十二日発の駐米大使魏道明の急電で
「密約」内容を知ると、次のように日誌に痛憤の文字をつらねる。
「『雅爾達』果己売華(中華民国)乎?・・・・・・果爾、則此次抗倭(日)戦争之理想、
恐成夢幻矣!」
 蒋総統にしてみれば、『支那事変』いらいの日本との戦いは中国主権の回復の
ためであり、とくに租借地などの解消を本旨とする。それなのに、こんどはソ連
が権益を求め、米国がそれを支持している、という。
「如我政府承認租借、則不謹造成中・俄(ソ)両国世代之仇恨、而且成為第三次
世界大戦之基因・・・・・・如美(米)国賛成或提議此案、則羅斯福在歴史上永不能
逃避其責任也」
 ソ連との租借が現実化すれば中ソは仇敵同士になり、第三次世界大戦の起因になり
かねない。ルーズベルト大統領の責任は永久に歴史に残るだろう―との趣意である。
<児島襄「第二次世界大戦 ヒトラーの戦い」>