>>637
それは陸SSMの発想だよ
海SSMは柔軟に射点を遷移出来、単位時間あたりの展開能力が比較的低く定点(巨視的な意味で)配置される陸SSMと組み合わせる事ではじめて実効的な拒否戦力として機能し得る
SSMが想定する敵は文字通り艦艇であり、従って敵は常に意図をもって偏在する
これを追随または予測し敵の作戦を阻害するには陸SSMだけでは不足(またはSSM部隊が過大に必要)となるので海SSMと組み合わせる必要が生ずる
つまり同じ拒否戦力としてのSSMといっても、あるいはミサイル自体が殆ど同じものであっても、海と陸のSSMは違った概念として規定される

また単に同心円状の攻撃範囲(覆域)が大きくなるから良いというものでもない
射程が延伸するに従って目標への到達時間も増大し、投射可能な火力は射程の外へ向かうに伴って低下する
敵が突いてくる空隙というのはまさにそういったところなのであり、相互作用として常に変化する戦力的グラデーションに適応するためのSSMアセットとして位置付けられるのが海SSM
コンパスで地図に円を書くだけでは何も理解していないのと同じ
時空間的な発想で捉える必要がある