>>519
>艦艇発射型や空中発射型と比べた場合の地上発射型中距離弾道ミサイル/巡航ミサイルの利点って

単純な比較であれば、発射プラットフォームである船も飛行機もいらないし、船や飛行機から撃つ仕掛けもいらないから安い。

>・(ある程度土地の面積があれば)隠すことが容易

隠蔽が容易かどうかは技術によって変わる。
優秀な弾道弾を作れるなら小型化できるし、高性能な核弾頭を作れるならペイロードを軽くして弾道弾をもっと小型化できるし、そうすれば軽量な弾道弾をTELに載せることも移動範囲を大きくすることも非発見率を下げることもできる。
その逆であれば弾道弾は大型化するし、移動なんてできなくて支援設備の整った射場が必要になり、居場所もバレる。

>・再装填が容易(飛行機なら基地へ戻らなくてはいけない。船はさらに遅い時間をかけて母港に戻り、補給をしなくてはいけない)

艦艇から発射するというのは第二撃能力の担保が目的で、射程が長いなら長いほどいいので、射程が「中距離」であることは射程が大陸間を満たすものへ至る過程、過渡期でしかない。
空中発射型も、スカイボルトの開発当時であれば「敵と近すぎて陸上配備では撃ち返す前に潰されるため脆弱すぎる」から、普段から爆撃機に載せて空中待機させておこう、という発想なので、SSBNが手に入るなら不要ということになる。

>「地上発射型の利点」

核攻撃の目標が中距離弾道弾の射程に収まる場所に発射陣地を作れるという地政学的条件が成り立ち、かつ条約の制限がないという前提であれば、迎撃手段が限られる弾道弾によって比較的安価に投射できる核弾頭の数と、投射手段の種類そのものを増やすことができる。
財政的技術的制約から潜水艦発射弾道弾、あるいは核爆弾での航空攻撃の算段を立てられない国にとっては現実味のある唯一の核攻撃の手段となる場合もある。
あとは冷戦期のように同盟国へのコミットメントを示す手段として配備するという政治的な使い方もある。