>>330
航走性能以外の不具合として予想されるのは、ドイツのポケット戦艦でも問題になったディーゼル機関特有の
騒音、振動がある。

史実の大和では夜間に600馬力ディーゼル発電機を稼働させると上甲板中央部にある参謀長室の部屋では
参謀長が睡眠と思考に支障をきたすほどの騒音が伝わった。
これが数千馬力〜数万馬力のディーゼルとなると、射撃指揮にも支障をきたすほどの騒音と振動が発生してた
かも知れない。

また、主砲の動力に高出力の水圧機を使う以上、そこに蒸気を供給しないといけないし、ターボ冷凍機、発電機などの
補機にも蒸気が要るので、どのみち数万馬力相当規模のボイラーが必要になる。

もうひとつは真水供給の問題で、当時の蒸気艦ですら艦上生活に対する真水供給量が豊富とは言えなかったのに、
全ディーゼルとなると本当に最小限になってしまう可能性があった。
海自の「くも」型DDとかのディーゼル艦や初期のガスタービン艦では蒸気推進艦に比べて真水制限が厳しいため、
乗員の不満や不公平感が渦巻いていて、造水装置に大幅な余裕を持たせた1996年の「むらさめ」就役までこの状態が
続いたそうな。

以上の事から、オールディーゼルで大和を造った場合、用兵側からクレーム付きまくりの
失敗作に終わった可能性が高いと思う。