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ミサイル撃たずロシア戦闘機を撃墜…ウクライナの空中戦の秘密

1カ月前にウクライナ侵攻を始めたロシア軍の停滞の原因に、ウクライナの必死の制空権(空軍力で特定地域の空中を支配する能力)死守が挙げられている。こうした中、ニューヨークタイムズ(NYT)は22日(現地時間)、「劣勢のウクライナ空軍がロシア戦闘機に反撃する秘訣」と題した記事で、制空権を奪われないために奮闘するウクライナ空軍の姿を伝えた。

保安を理由に階級などを明らかにしなかった25歳のウクライナ空軍パイロットのアンドリエ氏によると、毎晩格納庫に待機したパイロットが出撃命令と同時に5倍以上のロシア空軍機がある空に向かって離陸する。アンドリエ氏の機体はスホイ(su)−25超音速戦闘機だ。10代で空軍パイロットを目指し、ハルキウ(ハリコフ)空軍大学を卒業したアンドリエ氏は、今回の戦争で10回の任務遂行を終えて生還した。

しかしアンドリエ氏は「私より経験豊富な同僚が多数戦死した」とし「自分が戦闘に行くことになるとは考えていなかったが、世の中は思い通りにならない」と話した。

現在ウクライナの上空では現代戦では珍しい映画『トップガン』式の空対空対決が繰り広げられている。両国のパイロットが相手を感知すれば空対空ミサイルを発射して避けるという形だ。差があるとすれば、ロシアの主力機はスホイ−34、スホイ−35など新型戦闘機で、ウクライナはそれに比べて古いスホイ−27、ミグ(MiG)−29などを主に使用している。

一日の航空機出撃回数もロシアが約200回、ウクライナが5−10回と、絶対的な戦力は比較不可能だ。アンドリエ氏は「ロシアとの戦闘で平等というものはない」とし「毎回出撃するたびに本当の戦闘をするために出ていく」と語った。

こうした戦力の差を克服するためにウクライナのパイロットは「おとり」になることをためらわない。ウクライナ軍がロシア航空機を撃墜する方法は直接的な交戦よりも、味方の防空システムがあるところに誘引することだ。