忘れられがちなことだが、両国の国境は未画定で目下紛争中の状態。
今回の動きも一連の紛争の一局面といえる。

5ch参謀本部の見立てでは、2020年紛争でナゴルノカラバフを袋の鼠にしておきつつ、
2025年のロシア平和維持軍駐留期限切れに向け、紛争の主戦場はアルメニア南部のゴイスーゼンゲジュール回廊の切り取り合戦になると予想されていたが
アルメニアのアメリカへの接近を受けて動きを早めたかもしれない。

アゼリ軍はカラバフを抑えつつ、機を見てアルメニア中部のセバン湖南岸沿いに西進し、アルメニア南北を結ぶ交通路の分岐点があるゴリス攻略を図るはず。
ここまで長距離MLRSを進出させ、アルメニア南部を分断、山越えでエレバンにロケット砲をバンバン撃ち込めばアルメニアは降参するしかなくなり投了。

ナヒチェバンまで自力で東西打通すればトゥルキエはカスピ海を越えて大トルコ圏建設が視野に入る。

この回廊は欧州にも中央アジアへの連絡路として重要になるから黙認の上だろう。
アメリカもアルメニアの主権の独立は保証するとしか言っていない。
アルメニアを北へ追いやり、イランと切り離せば地域安全保障にも妙味がある。