>>954
◆今後の予想は?
 ロシア軍の新たな攻撃は今後7日間から14日間続くだろう。どんなにロジを整えても、2週間後にはまた部隊の再編成、ローテーションが必要になる。
 本来なら、第一撃で最大の攻撃力を発揮し、敵の戦意をくじかなければならないのだが、ロシア軍は今回もそれができなかった。ロシア軍は大規模攻勢をかけられない状態だ。予備役の投入などで、本格的な強化ができていないのだ。
 ウクライナ軍は今後2週間はロシア軍の潜在的攻撃力を削ぐために、積極的な陣地戦に徹する。ロシア側の攻撃力が尽きたところで、われわれは反転攻勢について考えることになるだろう。ロシア側が第三段階の攻撃計画を実行するとしても、それは3か月から半年後になるだろう。

◆ウクライナ側は、ベルゴロドでやったようなロシア内の都市の空港や石油基地などのインフラを攻撃する可能性はあるのか?
 あれはわれわれの攻撃ではない。ロシアの防空システムは強力で、ヘリコプターが防空システムをかいくぐってあの距離を飛んで行き、無傷でウクライナ側に帰還できると考えるのは非現実的だ。あれはロシア側がやった攻撃だ。しかもロシア側には対テロ対策がらみの目論見がある。ウクライナ国境に近い州ではテロ警戒レベルが黄信号だ。あと一つ二つテロが起きれば、赤信号となり、戒厳令を敷き、動員令を出すだろう。まず州単位の動員令だ。軍幹部やFSB幹部は隣接州から家族を避難させ始めたという情報もある。
 しかし、いずれにしてもロシア側には時間が足りないのだ。もし隣接州で動員令をかけるにしても、予備役を含めて戦闘可能な状態にもっていくには3カ月かかる。それまでにわれわれは戦争を終わらせるだろう。