本屋大賞受賞作で描かれる“戦争の実像”とは
2022.04.06
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2022/04/story/story_220406/
全国の書店員が選ぶことしの本屋大賞に、逢坂冬馬さんの「同志少女よ、敵を撃て」が選ばれた。
去年8月にアガサ・クリスティー賞を受賞し、
デビュー作ながら直木賞の候補に選ばれたことでも話題となった。
さらに、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く情勢を受け、注目度がますます高まっている。
しかし、こうした状況について逢坂さんは複雑な心境を明かした。
「あまりにもタイムリーになりすぎたことが本当につらい」
作品で描かれる、“戦争の実像”とは?

これまでにない戦争小説
受賞作の「同志少女よ、敵を撃て」は、独ソ戦のさなか、ドイツ軍の襲撃で母親と故郷を
奪われた少女が狙撃兵となり、復しゅうを果たすため、女性だけの狙撃隊の一員として
過酷な戦場を生き抜く姿を描いた物語だ。
性別や出身、軍における立場の違いなどによる差別が常につきまとう登場人物たちの
悩みや苦しみを巧みに表現し、リアリティーのある戦場シーンを交えながら、女性たちが
命の危険と隣あわせの戦場で戦い抜く姿を丁寧に描いている。
独ソ戦の女性狙撃兵を描く物語というのは、逢坂さんが長年温めてきたアイデアだったという。


アニメ化されたら主人公の声は同志上坂で決まり