「安倍首相がプーチン氏に3千億円の血税をプレゼント」は誤り。「9割がロシアの軍事費に」と拡散したが… (BuzzFeed Japan 5/18)
(前略)
拡散しているツイートは、5月11日の以下のような内容のもの。ソースは示されていないが、4000件以上のいいねを集めるなど、拡散している。

「安倍晋三は親友のプーチンに日本国民の血税を3000億円もプレゼントしたが、このうち1割はロシアのインフラ整備に使われ、残りの9割は軍事費として
武器や銃弾となり、今、この瞬間も、何の罪もないウクライナの人々を虐殺するために使われているという。安倍晋三は自らの死をもって罪を償え!」

この3000億円という数字は、いったいどこからきたのか。
投稿でソースは示されていないが、2016年12月に日本側がロシアに経済協力などについて提案した「8項目の協力プラン」の総額を指しているとみられる。
当時の報道によると、医療分野やエネルギー分野などが対象で、官民合わせた投融資の総額が3000億円と報じられていた。

経産省通商政策局ロシア室によると、この数字はあくまで当時の段階で想定されていた官民の投融資額などをあわせた、ひとつの目安となるものだという。

そのままロシア側に支払われる訳でもなく、全額が国費という訳でもない 。同局の担当者も「3000億円をプレゼントした」という言説は誤りだという認識を示した。

また、「1割がインフラ、9割が軍事費」という点についても、同局の担当者は「対象となる相手型に軍事企業は皆無です。一切含まれていません」と強調。
拡散している言説は「間違っている」と明言した。

8項目の協力プランは200を超える案件が進められており、うち6割が具体的な投資などにつながっているという。
民間企業分などがほとんどで、契約金が非公開のものもあり、国として現状の投融資額の全額の把握は困難としている。

なお、プランのために予算計上されて投じられた国費は、これまで約196億円だと、萩生田光一経産相が今年3月の国会で明らかにしている。(後略)
https://news.yahoo.co.jp/articles/918f853ee0d5fb5601611fdd6833ea9c03bcd65c?page=1