>>661
”〔末澤委員〕ちなみに、これは極端な事例ですが、戦後の米ソ等の核相互抑止戦略、抑止論
の基本は第2撃、つまり反撃力を維持するということなのです。その結果、今はどうなっているか
というと、イギリスの場合は実戦配備されている核弾頭の100%がバンガード級のSLBM搭載
原子力潜水艦に搭載されています。これは100%です。フランスは、昔はいろいろ持っていた
のですが、今は85%が、ル・トリオンファン級SLBM搭載原子力潜水艦に搭載されていると。
米国でもオハイオ級原子力潜水艦、戦略原潜に、これはトライデントSLBMで7割、70%の
核弾頭が搭載されていると、SLBM搭載原潜がやはり生き残る可能性が高いということなのです
別に私は日本でSLBMを持てとか、原子力潜水艦を持てということではなくて、
少なくとも第1撃を防ぐ、ないしは耐久して上陸戦闘に備えられるような防衛態勢、ここが第一義的
に重要であると思います。F-X導入議論以前に、こうした問題への対策が、日本の防衛力整備
の中では従来視点が欠けていたのではないかと、このことは今回のウクライナ侵侯攻でより明確化
したのではないかと思っております。