以前読んだ何かの文献で書かれていたけど、米海軍ですらイージス艦導入以前の艦対空ミサイルの発射システムは
その操作が非常に煩雑で即応性に欠けていたと。

向かってくる航空機や対艦ミサイルが1発2発ならまだしも、同時に二桁となると到底対応し切れないし、旧世代の
防空艦には所謂「オート・スペシャル」も無いから、操作に深く習熟したオペレーターが必要不可欠。

それを考えれば米海軍のイージス防空艦よりも設計思想の古いスラヴァ級巡洋艦のモスクワが、たった2発の
亜音速地対艦ミサイル「ネプチューン」すら捌き切れずに直撃を食らって沈んだのも、SAMシステムの即応性の
欠如と乗員の練度の低さが大きかったのかも。

モスクワの主対空兵装はS-300Fを艦載化した射程90kmとも言われる長SAMなのだから、本来ならばウクライナ製の
亜音速地対艦ミサイル2発ぐらいは軽くあしらえたはずであるのに。