NBC防御の対象って乗員だけじゃなくて搭載機器も含むから、外気をフィルターして湿度と温度を調整してから車体内部に送り込んでんだけどね。

エンジンかけたらNBCフィルターのろ過装置も始動、アイドリングで毎分200立方フィートの空気を送る。
戦車の室内が128立方フィート、空冷ベストとマスクが18立方フィート×4人で、エンジンちょっと吹かせば車内は陽圧になるって仕組み。

米軍がエアコンつけるようになったのは湾岸、アフガン、イラク戦争のせいで、冷戦期は買ってきたトラックからエアコンを外す予算をつけていた。マッチョなGIにエアコンは不要、ということだったらしいが、単に主戦場の欧州正面が連中基準で「涼しい」だけだった、と。
いまでは必須装備扱いで、車載エアコンのほかに空冷、水冷の冷却スーツもある、と。軍用車両用の空調コンポーネント作ってるメーカーの口上だと、エアコンで車内を冷やすよりもハッチ開けたままでもクルーを直接冷やせる冷却スーツのほうがプライオリティが高いみたい。

そういう意味では陸自の戦車は砂漠に出張しないわけで、外気温的には冷戦時代と運用環境が変わらないのでしゃかりきになって外気40度からの乗員の冷却までは考えてない、必要がないのかも。