とにかく日本人はマッカーサーのこの言葉を噛み締めた方がいいね
為政者や国民に責任を押しつけて逃げようとするイタリア国王のような王ではなく、天皇のような王を持ってることがどれほど稀でありがたいことか


『マッカーサー回顧録』1963年 より

私は天皇が他のすべての戦争に負けた国の元首と同じように、命乞いに来たものだと思っていた。しかし、天皇の話は私の全く予想しないものだった。

『私は、戦争を遂行するにあたって日本国民が政治、軍事両面で行なったすべての決定と行動に対して、責任を負うべき唯一人の者です。あなたが代表する連合国の裁定に、私自身を委ねるためにここに来ました』

『敗戦に至った戦争の、いろいろな責任が追求されているが、責任はすべて私にある。文武百官は、私の任命する所だから、彼らには責任がない。私の一身はどうなろうと構わない。私はあなたにお委せする。この上は、どうか国民が生活に困らぬよう、連合国の援助をお願いしたい』

大きな感動が私をゆさぶった。死をともなう責任、それも私の知る限り、明らかに天皇に帰すべきでない責任を、進んで引き受けようとする態度に私は激しい感動をおぼえた。
私は、すぐ前にいる天皇が、一人の人間としても日本で最高の紳士であると思った。

私は天皇にこう言った。

『かつて、戦い破れた国の元首で、このような言葉を述べられたことは、世界の歴史にも前例のないことと思う。私は陛下に感謝申したい』