自衛隊の26トン“戦車”、生活道路を走る 105ミリ砲付きで物々しく 日米演習中の沖縄・与那国島

 【与那国】自衛隊と米軍による日米共同統合演習「キーン・ソード23」の一環で、陸上自衛隊は17日、タイヤ走行する16式機動戦闘車(MCV)を輸送機で沖縄県与那国町の与那国空港に降ろし、住民が生活道路として使用する公道を走らせた。105㍉砲を搭載した戦闘車で武器が住民に見える状態で移動するため、県は走行しないよう防衛省に求めてきたが強行した格好だ。民間空港を使用したMCV空輸や、戦闘車の公道走行は県内で初めて。


与那国町の県道を走る自衛隊の戦闘車=17日午後3時ごろ
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 同日午前11時57分ごろ、C2輸送機が与那国空港に降り立ち、MCV1台を降ろした。MCVは約3時間後、滑走路とつながる空港東側の非常門から姿を現すと、前後を自衛隊の警備車両に挟まれた状態ですぐ前の県道216号を西へ走った。全長8・45㍍、幅2・98㍍、重さ約26㌧の〝戦車〟が時速40㌔ほどで、駐屯地までの道のり約4㌔を物々しく通過していった。

 空港周辺などでは市民団体のメンバー約10人が抗議活動。「与那国を戦場にしないで」「対決より対話を」などと書かれたプラカードを掲げた。

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1059038