【萬物相】韓国版NASA (朝鮮日報 12/4)
(前略)
韓国の尹錫悦大統領が「宇宙航空庁」設立を公式化し、2045年に火星着陸を実現したいとする構想を提示した。
「韓国版NASA」が現実になるのだ。 だが韓国科学界からは、残念がる声が上がっている。

科学技術情報通信部(省に相当)傘下の次官級機関では成果を期待し難い、という。 時間がたつと何もできず、何もしない機関になる可能性がある。
韓国は宇宙市場の後発ランナーにすぎない。N ASAとの技術力・人材格差はあまりに大きく、比較する意味はない。

NASAは偉大な科学者と政治家、全幅の信頼を置く米国人が作り上げた合作品だ。
「宇宙航空庁」の設立問題は、韓国にそんな科学者、政治家、国民がいるかどうかに懸かっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/adccca758ab5f71295c5b1c58907b8ed4951f00e

韓国政府は先日、韓国版NASAを設立して2030年に月着陸、2045年に火星着陸、2050年に有人宇宙飛行を実現する・・
という大風呂敷をぶち上げたものの、現場の科学者や技術者らからは当然の事ながらツッコミが。

まず韓国の宇宙開発予算は今年度で約600億円程度でしか無く、日本の約3000億円からすれば1/5程度にしかすぎません。
これでも2010年代の年間300億円からすれば倍増なのですが、米国の宇宙開発予算が5兆円なのだから誤差の範囲でしかありません。

一応現政権は宇宙開発予算を任期内に倍増させて1千億円以上に増やし、2040年代までに年間4000億円規模に増やすと表明していますが、
幾ら宇宙産業が将来有望な成長産業とは言え、そんな大盤振る舞いを何十年も継続する事が可能である保証はありません。

そもそも肝心のロケット開発は、やっと国産ロケットの打ち上げが1回成功したに過ぎないし、打ち上げペースも年1回程度では信頼性の
急速な向上も望めないし、一度でも失敗すればスケジュールは更に遅延します。

しかも韓国の宇宙開発は世論の強い後押しも無ければ、政争の具にされ弄ばれた歴史でもあるから、次の政権で大ナタを振るわれない保証もありません。