日本ロケットのフェアリングの振動設計が優秀だったとする、では、その規格に合わせて衛星を設計したらどうなる?
それは日本ロケットでしか安全に打ち上げられない衛星になってしまう、ではユーザーがそんな選択をするか?
商用衛星の打ち上げは時期を選ぶ、さらには費用は出来るだけ安く済ませたい、となれば自身が打ち上げたい時期
に最も安く打ち上げられるロケットを選びたいし、そこは打ち上げメーカー各社で競争させて安くさせたい
なのに日本ロケットの制震性に合わせてしまったら、それが出来なくなるではないか
ただし、それでも日本ロケットが市場を席巻していて、365日、いつでもオンタイムで打ち上げが出来る体制ならユーザーは
日本ロケットを選んでくれるかもしれない、ところが、現実には日本は発射場周辺の様々な制約で打ち上げ時期には
柔軟な対応が出来ないのが現実だ、となればユーザーは日本ロケットに合わせた衛星の設計なんてしてくれない
https://www8.cao.go.jp/space/comittee/27-sangyou/sangyou-dai9/siryou1-3.pdf

となれば、フェアリングの振動設計はペイロートである衛星を壊さない程度の国際標準的な性能をクリアしていれば良く
ことさらそこにコストと重量をかけて過剰な能力を盛り込んたところで無駄になるだけなんだ
ましてH系ロケットに対してローであり安価が身上のイプシロンにそんな過剰な能力を持たせるのは本末転倒で
市場を分かってないだろう・・ってのがコラム主の主旨で、自分はこれに納得した次第だ