>>608
>戦車定数ってやつを増やしてやってもいいと思うけどね。ある程度数を投入しないとお互いを守り会えないでしょうに。

相互にカバーってのは小隊の車両数だろ。
いまは兵科無関係で近所にいれば連携、上級司令部ともツーカー、ドローン飛んでりゃ目も借りる、ってくらいにならなきゃいけないから、戦車小隊が5両必要かっていうと、戦車の性能とか戦術ドクトリンとか兵站の都合にはなるけど。

陸自全体でどんだけの戦車が必要かっていう定数の話であれば、まず戦車を部隊として輸送する手段は何と何と何があって、その移動距離や時間やその他の制約はどうなのかってところから見ないといけない。
1200両に決めたのは51大綱だけど、その前、昭和40年代くらいだと、日本にはまず高速道路網という物が無い。74式戦車が制式化された昭和49年だと、こう。
https://www.ne.jp/asahi/expressway/dataroom/image/S49image2.gif
タンクトランスポーターでサクサク運ぶ、なんてのは不可能。
61式の頃ともなれば国道さえ砂利道。大型トラックだって積載10トンじゃなくて8トンだったし。
https://img.aucfree.com/k484969176.1.jpg
戦車を運ぶ手段は揚陸艦か鉄道しかなく、その鉄道が狭軌ってのもあるけど国鉄がクソで労組は政治団体化していたし、有事になったら赤旗振ってソビエト軍を歓迎しそうな状況。
つまり、動かそうにも動かせないから、全国津々浦々…とまではいかなくても、各師団に戦車を貼り付けるしか無い。それで積み上がったのが1200両となる。

けど90式になってバブルも弾ける頃には高速道路網はこうなってた。
https://www.ne.jp/asahi/expressway/dataroom/image/H3image2.gif
現代ならちゃんと網になってる。
https://www.ne.jp/asahi/expressway/dataroom/image/R4image2.gif
フェリーでも高速輸送船でもチャーターできるわけだし、そもそも51大綱で作ることになった機甲師団…第7師団も、北海道専用ということではなく、空挺団やヘリ団みたいな機動戦力という位置づけだったので、戦車を集約しましょう、と。
どうせ攻めてくる方だって何十箇所も同時に着上陸するような戦力はないし、と動かす手段や能力の向上が…が合わさると、900両で、600両で、400両で…で300両になった、と。