トルコ地震で「パンケーキクラッシュ」多発か、数秒で建物全体がほぼ真下に崩壊
2023/02/16 07:15
https://www.yomiuri.co.jp/world/20230215-OYT1T50212/

 トルコ南部で起きた今回の地震で、
崩れた建物の写真などを見た東北大の榎田竜太准教授(地震工学)は
「パンケーキクラッシュ」と呼ばれる現象が多発したと指摘する。

 この現象は、建物を支える柱などが地震の揺れで急激に破壊され、
強度が一気に失われた結果、上の階が下の階に次々に落ちてパンケーキのような形になる。
数秒間のうちに建物全体がほぼ真下に崩れることがあり、建物の中にいた人が逃げるのは難しい。
榎田氏は「一番起きてほしくない崩壊の形態」と話す。
柱の弱い建物で起きやすいため、震源から離れていても発生する可能性があるという。

 米地質調査所によると、6日の最初の地震の規模はマグニチュード(M)7・8で、
その約9時間後にはM7・5の地震が起きた。
東北大などは、最初の地震のエネルギーは1995年の阪神大震災の約22倍だったとみている。
国土地理院によると、地表で最大4メートルの横ずれが生じた。(科学部 中根圭一)

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