>陸自が北海道に配備した三百両の90式戦車(合計三千億円)は、ソ連崩壊でムダとなっても増やし続けたうえに、重すぎて配置替えもできないムダ遣いぶりです。

>たとえば、90式戦車(一両=八億円)。上陸してきたソ連軍を迎え撃つことを想定していました。ところが、調達開始(九〇年度)の直後に、ソ連が崩壊。それでも買い続け、約三百両を北海道を中心に配備しています。重量が約五十トンもあり、一般の橋や道路を壊してしまうため、分解して運ばなければなりません。

>どこからみてもばかげた兵器購入も多く、90式戦車はその典型です。アメリカの要求に沿い、“対ソ戦への備え”だとして、一九九〇年から調達を始めましたが、すぐソ連が崩壊し、調達の口実も崩壊しました。にもかかわらず、一両八億円、重さ五十トンもあり、特別に強化した道路、橋しか通れない無用の長物を買い続け、財政赤字を増やしてきました。

>こうした「時代遅れ」の典型が、九〇式戦車です。「ソ連の侵攻に備えるため」として、主に北海道への配備を目的として開発された同戦車は、九〇年から配備が開始されましたが、その翌年にはソ連が崩壊し、目的が失われてしまいました。それにもかかわらず、毎年のように配備が続き、〇八年度予算までで三百三十三台にもなろうとしています(グラフ参照)。総額で三千百億円を超えており、一台当たり九億円以上、従来の戦車に比べて倍以上もの価格です。これも、「日本の防衛」には役立たないことが、誰の目にも明らかです。

これは赤旗の記事。