>>479
しかしこのNT戦艦「ヘカトンケイル」は、その圧倒的な防御力と攻撃力ですら本来の開発目的からすればオマケ程度でしか無かったりする。

この艦の名称「将来型サイコミュ通信広域ネットワーク実証実験艦」が示す通り、この艦の開発目的は電波や光と違ってどんな遠距離でも
タイムラグが生じないサイコミュ広域通信ネットワーク「NTリンク」の実証実験と開発を促すのが本来の目的。

たかだか月・地球間ですら1秒以上のタイムラグが発生するし、地球・火星間で3分から10分余り。
地球・木星間では33分から54分にも達します。

これでは人類にとっては太陽系ですら持て余すほどの広さなのだから、各惑星やコロニーを結節する大容量のサイコミュリアルタイム
通信ネットワークが構築できれば、太陽系は一挙に狭くなるし、それと並行して艦船用ミノフスキードライブも実用化されれば、物理的にも
太陽系は数日単位で行き来できる庭と化します。

その意味ではNT戦艦は、戦力としては破格に強力であっても、所詮は人類の宇宙進出を促す為の使い捨ての踏み台でしかないと。

そうなると増々宇宙世紀には組み込みようの無い、始末に負えない代物ですね。

長谷川ガンダムで描かれたUC150年代以降の地球圏は、果てしない内戦でむしろ技術的に退化する一方なのだから。