イギリスと一括に語るからわからなくなるが、イギリス国内も政府、官僚、軍需産業が必ずしも協力一致してるわけではない
軍需産業同士でも予算を始めとしたリソースの奪い合いが起きる
BAEのような総合軍需企業は、同じ会社の部門同士で国防予算の取り合いも起きる

残念ながら、テンペスト構想でも研究開発費の奪い合いが起きた
政府・軍当局に影響力が大きいBAEが実証機開発予算を多くとり
割りを食ったのはエンジンのRRでスタートも遅れ、更に日英共同実証をしてからという扱いになった

BAEはステルス機の開発経験はあるし、タイフーンやトーネード開発では主導的役割だった
経験や実績からしたら、無理して2035年に間に合わないスケジュールで実証機開発は必要なかったはず
それより遅れると困るエンジン開発の方が優先されるべきだった
ワザワザ日本と一緒にやる必要もあまりなかった
企業のワガママを制して戦略的に動かすのが国防省なのだが機能しなかった
結局は間に合わない前提の実証機開発に予算を付けてしまう
しかも、イタリアやスウェーデンといったテンペスト参加表明国の繋ぎ止めにも失敗

テンペスト構想を実現する為の司令塔が国防省内にいなかった
だから出てくる話に整合性がなく、参加国からの失望を買ってしまった