ウクライナが領土の一部放棄しNATO加盟? …ロシア「首都を渡せ」


NATOの公式的な見解なのかを問う取材陣の質問にイェンセン氏は「必ずそうすべきと話すものではないが、領土譲渡がすでにNATO内でも提起された。
現在ウクライナの戦後地位に対する議論が活発に進行中だ」と説明した。
NATOの公式見解ではないが、高位関係者の口を通じて領土譲渡を前提としたNATO加盟の言及が出てきたのは初めてだ。

ロシアはこうした案に対し事実上受け入れにくい条件を掲げた。ロシアのプーチン大統領の最側近であるメドベージェフ国家安全保障理事会副議長は
「新しい提案と関連して重要な点は現在ウクライナのすべての領土が紛争中。ウクライナがNATOに加盟するためには
古代ルーシ(ロシア、ウクライナ、ベラルーシ一帯に形成されたルーシ人の国)の首都キーウまで渡さなければならない」と主張した。

今回の提案は6月初めに始まったウクライナの大反撃が重大な突破口を設けられないなど目立った成果がない状況で出てきた。
ロシアは依然としてウクライナ領土60万3700平方キロメートルのうち20%の10万平方キロメートル以上を占領している。
西側の一部ではウクライナが大反撃で東部と南部の一部占領地を奪還し今年末にもロシアと戦争を終わらせるための協議に入ると期待した。

しかし「現在の反撃速度では出口のない長期戦に対する懸念だけ育てる」など西側のウクライナ支援に対する懐疑的な見方だけ大きくなっている。
米国民を対象にしたCNNの最近の調査で55%の回答者は「米議会がウクライナを支援するための追加資金を承認してはならない」と答えた。