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大戦後の日本の言論や論壇の世界では長らく左派が有力だったとかいう議論があるが、
左派といっても実際は社会主義派というような人は少なくて、多数の評論家やジャーナリストは
「なんとなく社会福祉だけはあってほしいアナーキスト」みたいな感じの論調が多かったような気がする。
こういうのは欧米流のポリティカルコンパスの「経済右派・左派」の図にはうまく落とし込めない。
変な言い方になるが、戦後日本の左派的な言論界の多数派も、ある意味「小さな政府主義者」だったのである。
朝日新聞が福祉軽視ではないのになぜか小さな政府志向で公共支出の無駄削減にうるさいのはその一例
ただ一般的にいう「小さな政府」は、警察や国防など安全維持の最低限の国家機能を意味するのだが、
戦後日本の言論界の多くは「社会福祉と文化施設だけをやる小さな政府」を考えていた。