横からだけど、WikipediaのナッチャンWorldのページから引用

尖閣諸島を含めた南西諸島有事への対応や、在日米軍の輸送任務も想定して[3]、防衛省では2014年以降、新日本海フェリー所有の「はくおう」と津軽海峡フェリー所有の「ナッチャンWorld」を借り上げることで、有事の際に自衛隊の要請から72時間以内に出航可能な体制を確立した[3]。

しかしその後、民間の乗組員が所属する全日本海員組合は輸送協力について「演習や災害派遣に関し協力を行うが、有事の際など戦争協力に関してはこれを行わない」と方針を変更[4]した。この事から、有事の際に輸送を民間の協力に頼るのではなく、防衛省自身のPFI事業として実施する方針が定められ、2016年2月19日に高速マリン・トランスポートが設立された。設立にあたって従来使用していた「ナッチャンWorld」(防衛省では1号船舶と呼称)と「はくおう」(同2号船舶)を2隻合計250億円で買い上げたうえ[3]、自衛隊専用として各種改修を施した[3]。乗組員には「有事における民間人の動員」を避けるため、予備自衛官を充当することで対応した[4]。

なお、高速マリントランスポート設立直前である2016年2月に発生した北朝鮮による弾道ミサイル発射実験において、全日本海員組合はミサイルの飛行経路にあたる石垣島へのパトリオットミサイル配備輸送[4][5]要請(往路2月7日)を有事協力として拒否、防衛省は他社の定期航路を利用した輸送のみ協力という形だけで対応した[6]。2月10日に予定された復路輸送についても交渉が決裂し2月15日に新日本海フェリー側に運行の断念[7]させた事案が発生している。