アヴデフカ攻撃に参加するため、ロシア軍が他地域から相当数の部隊を撤退させたという情報もあるが、それは誤報ではないだろうか。私がこれまでに見たところでは、ロシア軍はこの戦闘に1個師団以上を投入しておらず、さらに多くの部隊を投入するつもりはないようだ。他の方面で戦線を離脱しているロシア軍の部隊は、おそらく数カ月後に他の方面で開始される冬季攻勢に備えて休息し、再整備するためにそうしているのだろう。

ウクライナ側は、ケルソンのドニペル川沿いに歩兵を上陸させ、ザポロージェのラボティノ近郊で攻撃を再開するなど、「秋の攻勢」を仕掛けようとしているが、いずれも特に脅威にはなっていない。 ただ、ロシア軍上層部は、ケルソンのドニペル川を挟んだウクライナ軍の粘り強さに業を煮やし、同地区の司令官を交代させ、VDVのテプリンスキー大将(ロシア軍最高の実力者)を投入したようだ。

他のニュースでは、ロシアは防空ゲームを大幅に向上させ、新しい能力を配備するか、あるいは、長距離ミサイルとAWACS航空機の協力的な交戦という、これまで「手の内を見せる」ことや配備することに消極的だった能力を明らかにした。 ウクライナの航空機や巡航ミサイルは、以前は地上に設置されたロシアの交戦レーダーの視野の下を飛ぶことができたが、今ではロシアの戦域SAMや長距離AAMの猛威にさらされ、前線のかなり後方で大量に撃墜されている。 ロシア国防総省は、ここ数週間で30機以上のウクライナ軍機を撃墜したと報告している。ロシア軍は昨日、セヴァストポリへの大規模な巡航ミサイル攻撃を、以前は短距離防衛だけで対処していたところを、重SAMを使って手際よく撃退した。
ロシア軍はA-50、A-50U、A-100の3機種のAWACSを保有しており、17機が運用されている。

昨日のセヴァストポリへの巡航ミサイル攻撃の失敗は、ウクライナ側がストームシャドウの新たな出荷(新規生産か、あるいは英国やフランスの戦時在庫から引き抜いた可能性が高い)を手に入れたか、あるいはドイツがようやくタウルス・ミサイルの少なくとも一定数の引き渡しに応じたかのどちらかであることを示唆している。 ロシア軍はこの攻撃の後、スタロコンスタンチノフ飛行場を再び攻撃した。