ロシアが電子戦の数で優位に立ち始めた - エコノミスト
西側諸国ができること、あるいは援助することはあまりないかもしれない。

ウクライナは3月、ロシアの妨害電波のおかげで、エクスカリバーのGPS誘導砲弾が突然目標を外れ始めたことを発見した。アメリカがウクライナ空軍に提供していた誘導爆弾JDAM-ERにも同様のことが起こり始め、ウクライナの HIMARS発射長距離ロケットGMLRSも目標を外れ始めた。地域によっては、GMLRSの弾丸の大半が迷子になっている。
さらに心配なのは、ウクライナが戦場での偵察や通信から、戦車や司令部などの目標への着弾時の爆発まで、あらゆる用途に使用している多数の安価な無人航空機(UAV)に対抗するロシアのEWの能力が高まっていることだ。

しかし、ウクライナの同盟国である西側諸国から、ロシアとのewの競争に関して多くの援助が得られていない。ジョーンズ氏は、アメリカに関する限り、それは変わりそうにないと言う。EWは、国務省が厳しく取り締まる輸出管理体制によって制限された技術移転のカテゴリーに入る。
ミュンヘン安全保障会議のウクライナ専門家、ニコ・ランゲも同様に悲観的だ。ひとつには、NATOの能力はロシアほどではないのではないか、という疑念がある。ささらに悪いことに、最新のシステムに関しては、例えば周波数やチャンネルホッピング技術など、実用的な情報が中国に渡ってしまう可能性が高いため、特にアメリカ側はロシアに手の内を見せることに消極的だと彼は考えている。
ランゲ氏によれば、西側諸国が直接協力できることは、ロシアの妨害電波やスプーフィング技術に関するデータをより系統的に収集するために長距離偵察ドローンを使用し、ウクライナ側と協力して対抗策を開発することだという。そうでなければ、ウクライナは自力で緊急の課題に対処しなければならないようだ。

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