作麼生「海軍戦略とは?」

説破「コストである」(ジェフリー・ティル)

海上機動という固有の性質をさておき、統合の観点で陸、海、空を並べて比較した場合、「海」に決定的な利点があるのは「コスト」であるとされています。
一概な比較は難しいが、ザクッと海の10倍以上が陸、陸の10倍以上が空ってとこか。
(距離が伸びて、量が増えると益々海が優位)

その「コスト」を焦点にすると「巡洋艦」が単位当たりの戦闘力を運ぶ点で最もコスパがいい。
だから「クルーザー(巡洋艦)」だよね。
「シーコントロール」するという海軍の最も基本的な機能をコスパ良好に実現するには「巡洋艦」がベースになる。

ただ、敵味方が戦闘力をぶつけあって命のやり取りをする上で、コスパだけではすまない。
より強力な戦闘力により敵をねじ伏せるのも海軍戦略の一面だ。
だから、巡洋艦よりもコスパが悪い戦艦、空母をアタッチする。

さらに、水雷、対水雷、対潜水艦、防空、機雷処理、船団護衛、哨戒等等特定機能を強化する上で、巡洋艦よりも今度は下振れでコスパが悪い駆逐艦、フリゲート、コルベット(きょうびあまり艦種には意味がなさげ)etc.がある。
これは、コーベットの時代からあまり変化していない。
あとは、作戦のキャラクターに応じて取捨選択しましょうね、と。

ところが、最近、「海」や「船」であることを忘れているよいな戦略が、しかも「海軍関係者」から出てくるのが信じられん。
それで、やはり、米チャイナ対立のギリギリのところにくると、やっぱそれは「破綻」する運命にある。

なんせ「海」は変わってないからな。