GCAPとは欧州のFuture Combat Air Systemが日本の参加で拡張されグローバルになりGlobal Combat Air Programmeに看板を変えたものというのが実態。
ただし日本の資金、要素技術、需要面での貢献は軽視できるものではないので、英も日本の顔を立てて、計画統合で仕切り直しという形にするために
名前の変更に応じ、基盤部分は握った上で日本の要求を最大限盛り込むように協力している。GCAPの開発スケジュールはテンペスト(FCAS AP)のそれと同じ。
テンペストを基盤とするのは、もともと日本がLMかBAEに次期戦闘機のインテグレーション技術支援を受ける立場だったことを考えると仕方ないことではある。

すでに防衛省は予防線のように今回のF-Xに関して防衛省式「日本主導の開発」(日本の要求性能、改修の自由、国内維持生産基盤の3要件を実現するが国産ではない
開発方式と説明される)という極めて官僚的レトリックに満ちた方針を掲げていて、日本の要求が完全に盛り込まれ、改修が自由にでき、国内で生産、維持できる
テンペスト/GCAPを共同開発できれば、それを防衛省式「日本主導」で開発された戦闘機とする立場で、その「日本主導」というレトリックも無関心の一般人と
一部の国産信奉者の耳に心地よく響き、全て丸く収まるという寸法。

まあ国産厨も防衛省式「日本主導」というエクスキューズを与えてもらえたのだから、いつまでも水子の国産F-XやXF9の歳を数えるようなことに執着せず
まったりと共同開発をウォッチしていればいいんだよ。