端的に言えばZ作戦要領は米軍がマリアナ又はフィリピン又はパラオに来寇時に基地航空部隊と機動部隊で攻撃すると言う作戦計画なので、意外性もクソもないのでここから米軍の作戦への影響は無いだろうと言うもの これは千早大佐が主張している
ただそうだとしても、太平洋艦隊がミッドウェーでやった様に何処かの戦域にヤマを張って奇襲攻撃をしてくる意図が日本にない事が分かった事は米艦隊にとっては大きな安心材料になったろう 機動部隊がマリアナに来る迄数日の時間差があったからその間に基地航空隊を叩き潰して上陸部隊を島に上げて、その後にやって来る日本機動部隊を迎え撃てば良い訳で、実際その通りの展開になった
特にZ作戦要領にはタウイタウイで待機する事が明記されているので日本機動部隊がいつマリアナ沖に現れるかが明確になってしまった
一方で日本機動部隊がタウイタウイにいる事に米潜水艦隊が気づいたのは5/23でZ作戦要領の英訳が終わった日である 又6/8に呂暗号全ての乱数表を変更するまでは日本の暗号は解読されていたので、例えZ作戦要領が捕獲されなくても日本側の動静は判明しており米艦隊の作戦行動が変わる事は無かったろうと言うのが最近の推論 勿論Z作戦要領によって米情報部が分析結果の正しさを確認したのは疑いない